一円のブログ

FULLASTERN’s Blog

独り善がりで、ひとりヨガってる。

おはよう

おはよう。

じゃあ寝ようか。

僕の朝は始まる。
眼鏡を掛けたまま寝ていたことに気がづく。寝落ちしたのだろう。

寝ぼけ眼で充電ケーブルに繋がれたスマホを探す。スマホのスリープを解除し、時刻を確認する。6時03分。

いつも同じ時間に目が醒める。目覚ましは使わない。無機物なんぞに起こされるのは癪に触るからだ。妹に叩き起こされたい。

早起きは鬱病を治すために始めた習慣だ。病院の白髪の先生から不機嫌気味に「生活リズムを整えなさい」と言われたことが要因だ。

かれこれ2ヶ月程続いている。だからと言って何かが良くなったとは感じないが。気の持ちようは変わった。

窓を開け、朝の澄んだ空気が肺に溜まった瘴気が浄化した。外の空気を身体の隅々まで循環させる。

身体に溜め込んだ綺麗な空気が穢れぬ内にもう一度枕に頭を預ける。

眼鏡は外した。
おやすみ。


僕の朝は始まる。
部屋の前を誰かが歩く音が聞こえる。ラブリーマイエンジェルだ。

愛しの妹の姿を目の中へ収める為に部屋のドアを開ける。蝶番が神経を逆撫でする音を立てる。毎日聞くこの音にももう慣れた。

肥えた身体を揺り動かし部屋を出る。重い音を立てながら15段の階段を降りる。居間で制服に着替える妹が目に入った。何時もの光景だ。

僕は便所に向かい、用を足す。失った体温を補うように身体を震わせた。

身仕度は欠かさない。誰かに会うというわけではないが、気持ちを切り替える為に必要なことだ。

洗面台の鏡に映る自分が硬い毛で歯肉を傷つけながら歯を磨く。口の中に残ったミントの化け物を嗽いだ。

鏡を見ながらお気に入りの茶色がかった髪を整える。

居間へ戻り、母と妹に朝の挨拶をする。
おはよう。